GEの変身 世界で募るアイデア、賞金は2億ドル

GEの変身 世界で募るアイデア、賞金は2億ドル
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スマートグリッドを利用したサービスを提案して、優れたアイデアには2億ドル(約174億円)の賞金が出るようだ。スマートグリッドの説明は次の通り。

スマートグリッド[ smart grid ]
次世代送電網。IT(情報技術)を使い、電力の流れを制御する送電網を指す。家庭や工場に通信機能を持たせた電力計(スマートメーター)を設置し、電線や通信回線経由で電力使用量を把握。使用量にあわせて自動的に最適な発電量や蓄電量を調整する仕組み。発電量が不安定な太陽光や風力などの自然エネルギーの比率を高めることができる利点がある。米欧では実証実験が始まっており、将来は電力計や送電網に付随する変圧器の更新などで巨大市場が生まれると見られている。


私は5月の学会でGoogleの名誉会長である村上さんの話を聞く機会があったので、その内容を少し紹介する。

スマートグリッドとは、電力網に情報網が寄り添うイメージ。ポイントは以下の通り。
[1]電力網と情報網が束ねられたもの
[2]物理的に束ねられる必要はない
[3]論理的に束ねられる必要がある
つまり、インターネットと電力網が論理的に合体したものと考えても間違いではないだろう。今までは電力網といったら電力会社から家庭までの一方向であった。しかし、電力網をスマートグリッドにすることによって双方向化することができる。

村上さんは「1990年代、民間に開放されたばかりのインターネットで将来的に『Twitter』や『YouTube』、『Ustream』のようなアプリケーションが登場するとは誰も考えていなかったように、今のスマートグリッドも、どのようなアプリケーションが現れるのか誰も分からない状態」であり、「人と人のコミュニケーションだけではなく、人と物、物と人、物と物のコミュニケーションも考えられる」と言っていた。

GoogleGoogle PowerMeterという、家庭内で使用される電力を計測し、その情報をインターネット経由で発信するスマートメーターの配布を行っている。電力の「見える化」によって、例えば看護に応用できる。1人暮らしの老人が全く電力を使わなくなったと分かれば、倒れている可能性があると判断できるだろう。
個人的には電力情報までGoogleに知られたら、生活で何をしているかがGoogleにほとんど筒抜けになってしまうのが気になるが。


このようにスマートグリッドの利用によって今まで不可能だったことが可能になるのだ。GEではそのアプリケーションのアイデアを募集しているわけである。ダメもとで応募してみたら思わぬ大金が手に入るかも。。

グーグルのグリーン戦略=グリーン・ニューディールからスマートグリッドまで=グーグルのグリーン戦略=グリーン・ニューディールからスマートグリッドまで=
(2010/03/24)
新井 宏征〔(株)情報通信総合研究所〕

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